コラム COLUMN
インコがカビに感染する!?マクロラブダス症とは
こんにちは。
神戸市西鈴蘭台の「市田動物病院」です。
インコが吐いているところを見たことはありませんか?
あるいは、実際に吐いているところは見ていなくても、ケージの中に吐いたあとの汚れを見つけたことはないでしょうか?
吐くという症状は、小さな身体のインコにとって負担がかかる行為です。何度も吐いているような様子があればとても心配ですよね。
発情期による吐き戻しも考えられますが、マクロラブダス症という感染症の病気も疑ってみましょう。
マクロラブダス症はカビに感染することで発症する病気で、以前はメガバクテリアといわれていました。
さまざまな鳥類に感染が多く確認されており、国内のインコにもこの病気が広がっていると考えられています。
感染経路はヒナの時に親からうつったケースや、同じケージの鳥のフンからうつる場合もあります。
感染しても発症しないこともありますが、環境の変化やストレス、他の病気で免疫が弱っている時などに症状が出ることがあります。
症状は、嘔吐・食欲不振・下痢などの消化器系の症状がみられ、体重が減っていき衰弱してしまいます。
インコが吐いたものや下痢をしたフンなどを病院にお持ちください。顕微鏡で観察して、マクロラブダスの菌体の有無を確認します。
治療は、抗真菌剤の注射と内服薬を投与し、菌がなくなるまで続けます。
慢性化するとなかなか治りにくいですが、早期発見・早期治療で完治を目指せる病気です。
掃除の行き届いたケージでできるだけストレスを与えずに飼育し、日々の健康チェックをかかさないようにしましょう。
大切なのは発症する前に検査をして治療を開始することです。
元気そうに見えるインコでもマクロラブダスの菌を保有している可能性があります。
市田動物病院は、犬・猫以外のエキゾチックアニマルも診療しており、鳥も診察対象にしている動物病院です。
当院では鳥を飼うときの注意点や、長く一緒にいるために知っておいた方がよいことなどをお伝えしています。
インコが新しく家族の一員になったときは、健康診断を受けに一度ご来院ください。お待ちしています。
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